民主主義が大変尊いものだということは2020年1月の台湾の選挙で多くの方が理解した部分でもあります。

それは台湾の人たちだけでなく、民主的な政治・社会制度が確立されていない国の人からも選挙の結果に対して共感を呼んだのです。

台湾人の政治観

台湾人の政治観を考えたときに、通常いずれかの政党を支持するという概念は当たり前に持ち合わせており、この部分は日本人とそれほど変わらない部分かもしれません。

しかし、台湾人の政治観において日本人と大きく違う部分も見受けられます。それは、無条件に支持政党を支持続けることがないということです。

つまり、たとえ支持している政党であっても、社会通念上間違ったことをした場合や、政治家として相応しくないと判断する場合、容赦なく別の政党へと票が移っていく傾向にあります。

日本のように特定の政治家が社会的に間違ったことを行ったとしても、支持者が票を入れ続けるという傾向はあまり見られません。

分かりやすく言うと、台湾人は目の前の政府や政治家に問題があると見なすと、とりあえず交代させようとする態度をハッキリと示す訳です。

この結果、ベテランであろうとも容赦なく選挙で落とされる傾向が見られるようになっています。

日本の選挙制度の現実

日本は民主的な選挙制度を持っているのにも関わらず、それが十分に発揮されていません。

選挙そのものがアイドルファンによる人気投票のように成り下がり、政治家が努力しようとするモチベーションを大きく喪失させているのです。

選挙は政治家を国民が育てていくための有効な方法でもあるのですが、どんな怠慢な政治家であっても特定のファンが多ければ多いほど選挙では落ちにくい構造となっています。

さらに、日本では投票にも行かないという人も多く、このことが同じような政治家しか当選せず、政治家に都合の良い社会が形成される悪循環にも陥っているのです。

各国の状況を見ても、定期的に政権交代が行われており、このことは政治家からすると都合の悪い状況かもしれませんが、優秀な政治家を育てるためのごく当たり前のプロセスとなります。

政権にノーを

まずは、現在の政府の悪い部分に容赦なくノーを叩きつける。選挙ではそのような気持ちを常に持ち続けていただきたいものです。

投票者は政治家に都合の悪い状況をどんどん作っていくことができなければ適正な社会が一向に生みだされないでしょう。

台湾では若い方の政治参加欲や投票率も高く、そのことが政府や政治家に常に緊張感を抱かせる要因ともなっており、この部分は日本人も大いに参考にしなければなりません。