一昔ですと、結婚して所帯を持って子供ができたら、一軒家やマンションを購入するというパターンは日本でもある意味王道でした。

しかし、購入費もさることながら、維持費や税金など額外の費用も生じることから、現在では住宅購入一辺倒に対して少なからず疑問を持つ人も増えてきています。

日本では実際条件の良い賃貸物件も多いですし、公営住宅も多く存在していますので収入に合わせた住居の選択肢が多くあるのです。そのため、生涯にわたって賃貸で済ませる夫婦も少なくないでしょう。

中華系の住宅購入への憧れの背景

しかし、これが中華圏の華人のみなさんはそうは問屋が下しません。中国だと賃貸オーナーは個人であることがほとんどで、入居者に対する様々な配慮が欠如していることも多く見られます。

ある日突然、すぐに退去してほしいと言われることもあり、基本的に借り手の権利というものが法的に保証されていないのが背景にあるからです。

台湾の場合は借り手の弱い立場もありますが、それ以上にバランスの良い賃貸物件の少なさが挙げられるかもしれません。

ここでいうバランスとは「立地」「家賃」「住み心地」であり、ほとんどの賃貸物件はこのバランスに欠けています。

そのため、台湾ではルームシェアが一般的となり、やはり1つの物件を一人だけで借りるには経済的負担が大きすぎるのです。

このような理由から、結婚して住む場所に悩むことない暮らしをしたい彼らは、おのずと購入物件への憧れが日本人以上に大きくなっていくのでしょう。

日本の住宅事情を理解していなかった中国人

以前ある中国人女性と友人であったことがあるのですが、その方は一度日本人男性と結婚し、マイホームに住んでいたそうです。

ところが、毎月のローンに苦しみ出し、そこに旦那さんの失業が追い打ちをかけて、最終的に離婚に至っています。

この話は久しぶりに会ったときに聞いた話で、そもそも結婚して離婚していたとはこの時に初めて聞かされて驚いたものです。

でも、彼女は日本国籍を取ったようで、その後は一人暮らしでワンルームのアパートを借りて暮らしていたようです。

彼女曰く、一軒家よりも全然楽って言っていたのが私的には印象的で、おそらく日本でマイホームを買うまでは維持の困難さを理解してなかったのでしょう。

中国ではマンションを購入すると、維持費はそれほどかからないということで、その感覚だからこそ日本でもマイホームを買いたいという思いだったのかもしれません。

そんな経験を持っている彼女だからこそ、日本の賃貸物件の素晴らしさを我々以上に実感できたはずです。